やる気がない新入社員の正しい指導方法がわからない

自分の心情を素直に吐露するような文章はあまり書いたことがない。

それでも、今日は感情が大きく動いたので、思ったことをそのまま書き出すことにする。

お題は私が半年間指導してきた「新入社員の女の子」だ。

 

私は入社5年目。最初の4年間は辛いことも多かったが、幸いなことにこの1年間は仕事を楽しめている。

「月曜日が好き」といえば、充実した日々を過ごしていることが少しは伝わるだろうか。

 

今年の6月から私の部署に新入社員の女の子が入ってきた。私はその女の子の指導員を務めることになった。

新入社員の1番身近な相談役であり、多くの仕事を一緒に行う。

 

私は後輩を指導するのが好きなタイプの人間だ。高校でも大学でも後輩に好かれることが多かった。

後輩の指導には経験もあったし、自信もあった。

しかし、その自信がいま強烈に揺らいでいる。

 

新入社員の女の子の特徴を少し紹介する。

  • 工学系の大学出身だが、機械が苦手
  • お金持ちの家のお嬢様
  • 積極性はほとんどなく、ふわふわしているタイプ
  • 素直
  • 自信はないが、芯は強く聞かれたことにはしっかり答える
  • 飲み込みがわるく、論理的な思考は苦手
  • 周りが思わず助けたくなるような愛されるキャラクター
  • かわいい

 

私が所属しているのは技術系で男だらけの部署であり、こういった女の子が配属されるのは初めての経験だ。

指導するにあたり、私が常に思っていたのは「仕事を楽しんで欲しい」ということ。

 

正直なところ、ここ数年の私の部署の新入社員の中で1番仕事ができないことは誰の目にも明らかだった。

ただ、仕事ができるかできないかは個人差があって当たり前。

仕事ができる人と比較して劣等感を感じさせるよりも、自分ができることを頑張って少しづつ成長してもらえばそれでいいと思っていた。

 

わからないことはなんでも質問してくる素直な子だった。もちろん聞かれたことには熱心に答えた。

説明するときは、納得するまで1つ1つ丁寧に教えた。

教えすぎてしまったせいで、1人では何もできないことが続いたので、バランスを見て適度にヒントや課題を与えた。

仕事を上手くこなせた時はたくさん褒めた。

仕事だけでなく世間話もたくさんするし、2人で飲んだりご飯に行ったことも何度もある。

 

指導は順調で、新入社員の仕事ぶりにも及第点を与えていいと思う。

ただ、この新入社員は1つ大きな問題があった。

やる気がないのだ。

正確にいうと、やる気が全くないわけではないがこちらの期待を超えるやる気を見せたことがない。

 

彼女が仕事のどこにモチベーションを見出しているのかさっぱりわからない。楽しそうに仕事をしている印象もほとんどない。

そもそも、なぜ私の会社に入ってきたのかよくわからない。志望動機を聞いたことはあるが、よく理解できなかった。

 

私の会社はイケイケの起業家タイプの人を採用することが多い。

だが、この女の子は「積極性」がない。こんなに積極性という言葉が似合わない人に出会ったのは初めてだ。

言われたことはそれなりにこなすが、自分から「これをやりたい」といい出すことはほとんどなかった。

「お金のために仕事をしている」
そう言い切ったこともあった。

 

彼女に言えなかった言葉がある。
「仕事、楽しい?」

『楽しくないです』
そんな言葉が返ってくると私は思い込んでいた。

 

それでも、様々な仕事をこなす過程で、何かしら彼女に向いている仕事が見つかればいいと思った。

彼女の長所を見つけて、そこを伸ばしていこう。ずっとそう思っていた。

 

しかし、彼女がやる気を出して仕事するシーンは、半年たった今でもごくわずかしかない。

 

彼女は努力をしていないわけではない。私にいっぱい質問してくれる。

やる気が全くないわけではない。

しかし、その努力量(成果ではなく姿勢)はやる気がある人のそれより圧倒的に不足している。

 

飲み込みが早いタイプではないので、現在の仕事量でも精一杯な印象だった。

仕事ができないことに危機感や劣等感はもっていたが、それをどのように解決すればいいのか分かっていなかった。

 

彼女が上手に仕事をこなせるようにたくさんのアドバイスを送った。

会社の方針で毎週面談を行なっており、改善すべき点は常に指摘してきた。

ただ、モチベーションに関するアドバイスは何を伝えても心に響いていないようだった。

 

そんな彼女に、私は難しい課題を与えられなかった。

「この仕事ならできるだろう」
「彼女はここまで教えてあげないとできない」

無意識のうちに、私の彼女に対する期待値は下がっていた。

誰よりも彼女の成長を願っていたはずなのに、彼女の能力を1番過小評価していたのかは私かもしれない。

 

ここで彼女が置かれている状況をもう一度整理する。

  • 仕事は及第点
  • やる気は低い
  • 分からないことは指導員や周りの人が教えてくれる

このままでは、平凡な社員への道まっしぐらだ。

 

さて、本題はここからだ。

私は彼女が「このままで良い」と思っている。

繰り返す、私は彼女が「このままで良い」と思っている。

 

私の根本にある考えは「みんなちがって、みんな良い」だ。欠点も含めて、その人の個性だと思っている。

「仕事が楽しい」ことが人生の全てではない。

 

この世界には私と考えが合わない人がたくさんいる。そういう人に対して、私は「そうなんだ~」としか思わない。

意見がくいちがう人と無理に関わる必要はない。

彼女が「同期よりも早く出世したい」と願っているのであれば、現在の状況はまずい。

しかし「積極性」という言葉が似合わない彼女は、平凡な社員になることに抵抗があるようには感じられない。

 

「彼女の将来のために、もっと厳しく指導すべきだ」
そういった意見を聞くこともあるし、それはその通りだと思う。

しかし、現状の業務にも手一杯な彼女に私は厳しく指導する気になれなかった。

 

私は後輩を指導するのが得意なタイプだと思っていた。

ただ、思い返せば「その組織が好きな人」を育てるのは得意だが、「その組織が好きではない人」に対してはあまり愛情を注いでこなかったようにも思う。

 

私は彼女のことが大好きだ。
積極性がないところも含めて大好きだ。

彼女に対して熱心に指導してきた自負もある。

彼女にはたくさんの愛情を注いできた。1人の人間に対して、これほど長い時間指導したことはない。

 

しかしいま、結果として、平凡な社員が誕生しようとしている。

わたしは、正しかったのだろうか…。

 

私は彼女の現状に合った指導をしてきたと思っている。

しかし、このブログを見た彼女が笑顔になるとは思えない。

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